2010年05月03日

地獄でホットケーキ

図書館から本をいろいろかりる。
”独立系発電”から”非電化”ということばにたどり着く。

そしてカルヴィーノの本「見えない都市」から引用

彼がいうーー「ともかく無駄なことよな、最終の到達点が地獄の都市以外にあり得ぬとするならば
な。 そしてそのどん底にむかって、ますます環をせばめてゆく渦巻のなかに、流れはわれわれを
吸い込んでいくのだ」
 それに答えてポーロ 「生ある者の地獄とは未来における何ごとかではございません。
もしも地獄が一つでも存在するものでございますなら、それはすでに今ここに存在しているもの、
われわれが毎日そこに住んでおり、またわれわれがともにいることによって形づくっているこの
地獄でございます。 これに苦しまずにいる方法は二つございます。 第一のものは多くの人々には
容易いものでございます。 すなわち地獄を受け容れその一部となってそれが目に入らなくなるように
なることでございます。 第二は危険なものであり不断の注意と明晰さを要求いたします。
すなわち地獄のただ中にあってなおだれが、また何が地獄ではないか努めて見分けられるようになり、
それを永続させ、それに拡がりをあたえることができるようになることでございます」

  池澤夏樹=個人全集 世界文学全集Ⅱ-06
    庭、灰 / 見えない都市 
  著者 ダニロ・キシュ/イタロ・カルヴィーノ
  訳者 山崎佳代子/ 米川良夫
   

借りた本を忘れないために
地獄でホットケーキ



Posted by toad at 15:14│Comments(0)
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